ハワイ旅行の薬の持ち込みルール|薬剤師が詳しく解説

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ハワイ渡航者必見!医療用医薬品の持ち込みルールと事前準備ガイド

ハワイは日本人にとって人気の渡航先ですが、医療用医薬品・市販薬の持ち込みには米国の厳しい規制があります。慢性疾患の治療薬が必要な方、常備薬を持参したい方は特に注意が必要です。本記事では、薬剤師目線でハワイへの持ち込みルール、禁止成分、必要書類をわかりやすく解説します。

ハワイ(米国)への薬の持ち込み基本ルール

処方薬持ち込みの大原則

米国への医療用医薬品の持ち込みは、本人の海外渡航用医療目的に限定されています。重要なのは以下の3点です:

  1. 本人専用であること:他人への使用・譲渡は厳禁
  2. 自分で使用する量目安(3ヶ月分程度まで):大量持ち込みは違反
  3. 医師の処方箋と英文診断書が必須:特に容器に医師名がない場合

米国税関・国境警察局(CBP)と食品医薬品局(FDA)の規制下にあるため、違反時は没収、罰金、さらに米国への入国拒否リスクもあります。

薬剤師メモ
ハワイはアメリカの州であり、日本の「医薬品携帯許可制度」は適用されません。米国FDAの基準で判断されます。ホノルル国際空港の税関検査は比較的厳格です。

持ち込み禁止・制限される主な医薬品

以下の表は、特にハワイ渡航時に注意が必要な成分・医薬品です:

医薬品・成分 分類 理由・対策
麻薬性鎮痛薬(コデイン、オキシコドン等) 持ち込み禁止 米国管制物質法で規制
向精神薬(抗不安薬など一部) 要医師診断書 トラザドン、フェニトイン等は事前申告必須
漢方薬(麻黄含有製品) 制限 麻黄・エフェドリンは禁止
医療用点眼薬(強力な抗生物質含) 要処方箋コピー 入手困難な医薬品は持ち込み許可可能
医療用医薬品全般 要英文診断書 医師から「患者の治療目的」の証明が必要
風邪薬・栄養ドリンク(一般市販薬) 持ち込み可 通常使用量なら複数個OK

薬剤師メモ
日本で「第二類医薬品」の栄養ドリンク(栄養補給目的)は米国では「食品」扱いになる場合もあります。ただし大量持ち込みは検査官の疑念を招くため、必要最小限に。

事前準備:必ず用意する書類

英文診断書(英文処方箋)の取得方法

持ち込み予定の処方薬がある場合は必須です。

書類 取得先 記載内容 料金目安
英文処方箋 処方元の医師 薬品名(商品名・一般名)、用量、用法、処方日 1,000~3,000円
英文診断書 処方元の医師 診断病名、治療薬の必要性、用量、患者名・生年月日 2,000~5,000円
処方箋原本コピー 薬局 医師の署名ある原本 無料~500円

取得のステップ:

  1. 渡航予定日の1~2週間前に医師に「ハワイ渡航予定」を告げる
  2. 「英文での処方箋・診断書が必要」と明確に依頼
  3. 英文書類の原本とコピーを各2部ずつ用意
  4. 薬局で処方薬を受け取る際に「英文診断書が必要」と伝える

書類の記載ポイント:

  • 患者フルネーム(パスポート記載名と一致)
  • 生年月日
  • 医師署名・医療機関スタンプ
  • "For personal use during travel to Hawaii"(ハワイ渡航時の個人使用目的)の記載が理想的

持参する書類チェックリスト

□ 英文処方箋(原本1部、コピー1部)
□ 英文診断書(原本1部、コピー1部)
□ 医薬品の元の容器(ラベル・医師名が見える状態)
□ パスポート
□ 処方元医療機関の連絡先(英語対応可能ならなお良い)
□ 健康保険証コピー

薬剤師メモ
オンライン診療でも英文診断書の取得は可能です。渡航直前の取得になる場合は、メールで医師に事前相談してください。

ハワイ現地で市販薬を購入する場合

利用可能な薬局と医薬品

ハワイではCVS Pharmacy、Walgreens、Long's Drug Storesなどで一般医薬品が購入できます。

医薬品カテゴリ ハワイで入手容易度 日本の代替品
解熱鎮痛薬 ★★★★★ アセトアミノフェン(Tylenol)= ルル・アセトアミノフェン
整腸薬 ★★★☆☆ Imodium(ロペラミド) = 正露丸
抗ヒスタミン薬 ★★★★★ Benadryl(ジフェンヒドラミン)= 第一類医薬品
鼻炎薬 ★★★★☆ Sudafed(フェニレフリン) = 葛根湯
胃薬 ★★★★☆ Tums(炭酸カルシウム) = 太田胃散
便秘薬 ★★★☆☆ MiraLAX(ポリエチレングリコール) = 酸化マグネシウム

購入時の注意点:

  • 薬局スタッフに「I'm from Japan」と伝え、用量・用法を確認
  • 成分表示を確認(医療用成分でないか)
  • 処方箋不要の市販薬に限定
  • クレジットカード・現金どちらでも対応(チップは不要)

日本から持ち込むべき常備薬

処方薬以外で、日本から持ち込むと安心な市販薬:

医薬品 容量 理由
総合感冒薬(ルル、ベンザブロック等) 1~2箱 旅行中の突然の風邪に対応
整腸薬(ビオフェルミン、エビオス等) 1瓶 水の違いによる腸トラブル
軟膏類(メンソレータム、オロナイン) 1~2個 虫刺されの痒み対策
湿布(ロキソニン等) 1~2枚 筋肉疲労・日焼け後の疼痛
常用のサプリ・ビタミン 通常量の2倍 時間帯・食事の変化対応

薬剤師メモ
「第二類医薬品」の風邪薬は1~2箱なら持ち込み許可です。ただし、医師の処方箋なしで市販購入した医薬品も、米国では「自己治療用一般医薬品」として認識され、大量でなければ問題ありません。

空港検査での流れと対応

出発地(成田・関西等)での検査

日本側の税関は、医薬品の持ち込みについて比較的寛容です。

  • 医薬品は通常、「医療用品」として申告対象
  • 英文診断書があれば「問題なし」と判断されることが多い
  • X線検査で医薬品の容器は通常スルー

対応のポイント:

  1. 医薬品を別個のポーチにまとめておく
  2. 税関申告書で「医療用医薬品あり」にチェック
  3. 聞かれたら英文診断書を見せる

ホノルル国際空港での検査(重要!)

米国側の検査が厳格です。以下を準備してください:

場面 対応
入国審査前(税関検査) 医薬品を一つにまとめ、「Medicine for personal use」と明示した紙を貼る
医薬品検査官提問時 英文診断書・処方箋を即座に提示、落ち着いた英語で説明
処方薬の場合 「Doctor prescribed for my condition」と簡潔に
没収リスク時 異議申し立てはせず、受け入れ。重要薬は複製を預ける

英語での説明例:

"These medicines are prescribed by my doctor in Japan. 
I have a medical certificate and prescription in English. 
This is for my personal use during my stay in Hawaii."

薬剤師メモ
ホノルル国際空港のCBP職員は医薬品の知識が限定的な場合があります。「処方薬」「医師指示」「個人用」の3点を繰り返し説明することが大切です。怒らず、丁寧に対応してください。

ハワイ現地での医療・処方薬入手

急病時の対応

症状 対応先 保険対応
軽微な症状(風邪など) 薬局の薬剤師相談(Pharmacy Consultation) 自費($10~20)
中程度(発熱、激しい下痢) ウォークイン・クリニック(Urgent Care) 海外旅行保険で対応(要確認)
重篤(胸痛、意識障害) 911番通報 → 病院ER 海外旅行保険で対応(要確認)

主要薬局チェーン:

  • CVS Pharmacy:ワイキキに複数店舗、24時間営業あり
  • Walgreens:アラモアナエリアに集中
  • Long's Drug Stores:ハワイ発祥、地元価格で割安

処方薬が必要になった場合

  1. ウォークイン・クリニックで診察($150~300)
  2. 米国ドクターの処方箋をもらう
  3. 現地薬局で調剤(ジェネリック医薬品なら安価)
  4. 海外旅行保険で請求(領収書・診察記録を保管)

薬剤師メモ
海外旅行保険の「医療費補償」は通常、処方薬の実費分も対象です。ただし保険会社によって上限が異なるため、渡航前に契約内容を確認してください。

よくある質問・トラブル事例

Q1. 漢方薬は持ち込める?

A. 麻黄・エフェドリン含有製品(葛根湯、麻黄湯など一部)は禁止です。それ以外の漢方薬(補中益気湯、六君子湯など)は通常OK。ただし大量持ち込みは検査官の判断で没収される場合もあります。英文成分表を事前に準備推奨

Q2. 医療用ビタミン注射液は?

A. 医療用医薬品扱いのため、英文診断書必須。個人の持参は認められない場合が多いため、現地医師に相談してください。

Q3. 禁止成分だと気づかず持ち込んだら?

A. 税関で没収される可能性があります。騒いだり、隠したりしてはいけません。「I was not aware」と素直に対応。重大な違反でない限り、罰金なしで没収のみです。

Q4. 市販薬を友人にお土産として渡したい

A. 違反です。米国の規制では、医薬品の譲渡は厳禁。友人へ医薬品をお土産にすることはできません。

Q5. オンライン処方箋はハワイで有効?

A. ハワイで処方されたオンライン処方箋は現地薬局で有効ですが、日本から持

免責事項:本記事は渡航者向けの医薬品情報提供を目的とした薬剤師監修コンテンツです。 診断・治療に関する判断は医師の診察を受けた上で行ってください。 最新の規制・感染症情報は外務省・厚生労働省・現地大使館の公式情報を必ずご確認ください。

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